彷鉄探書 6
凍煙
 櫻井 寛 写真集 黒岩 保美 編集
プレスアイゼンバーン
 S51.10 A4 54P 函
 暑さの中、冬を慕う

 暑い。信州の夏は短く、毎年暑さを楽しむ感があるが今年はいけません。
こういうときは、冬の写真集を取り出して底冷えを思い出し暑さを乗り切ろう。

 現在、鉄道写真界の第一人者である櫻井氏の初期作品集である。
 写真は左側が写真集本体で、右側が外ケースである。このように
引き出してみて一枚の写真となっている。
 アイゼンバーンの広告では写真の印刷に特に配慮し、特殊コロタイプ印刷方式
をとりナマの写真の質感の再現に最大限の配慮をしたとある。確かに他の写真集
とは一味違い、写真展を見ているような感じを受ける

 冬の夕暮れ、すぐにあたりが真っ暗になるぞ、という時間の強迫に追われ撮影
現場から駅に戻るころ、すべてのものが色を失い白と黒だけの世界。それまで
足元からだけの冷気だったものが、体の周り中から攻めたててくる。
 そのような冬の情景に的を絞った写真集。
 冬の北海道へ撮影行をした人には、暑さを吹きとばしてくれる本である。
 
  
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